Our Theory
なぜ、お腹を整えると
自律神経が変わるのか
深呼吸をしても、リラックスを心がけても、ずっとよくならない。
それは「自律神経そのもの」ではなく、自律神経を乱している原因がまだ残っているからかもしれません。
Common Approach
一般的な自律神経ケアで
よくならない理由
自律神経の不調に対して、よく勧められるのは「深呼吸」「ストレス管理」「規則正しい生活」。 どれも大切なことですが、それだけでは改善しない方が多いのが現実です。
なぜでしょうか?
たとえば、会社のエアコンが効かなくなったとします。「暑い」と感じて扇風機を回す——それは対症療法です。本当に必要なのは、エアコンの故障原因を見つけて修理すること。
自律神経も同じです。深呼吸やリラックスは「扇風機」のようなもの。 その場は少し楽になりますが、根本にある「エアコンの故障」を直さない限り、症状は繰り返します。
では、自律神経を乱している「根本の原因」とは何か?
当院は、その答えのひとつが「お腹」にあると考えています。
Gut-Thyroid Axis
消化器-甲状腺軸
という視点
あなたの体の中では、複数のシステムが絶えず影響し合いながら働いています。 そしてその中心にあるのが、甲状腺機能——体がエネルギーを作る力です。
*すべてが互いに影響し合います
この5つの要素は、一方通行ではなく互いに影響し合います。
どこが崩れても、連鎖は始まります。
消化機能 ⟷ 甲状腺
胆汁酸はTGR5受容体に結合し、T4→T3変換を促すD2デヨージナーゼを活性化します。胆汁がしっかり出ていないと、甲状腺ホルモンの活性化が進みません。逆に、甲状腺機能が落ちると胃酸・胆汁の分泌そのものが低下し、悪循環に入ります。
▸ 胆汁酸 → TGR5 → D2活性化 → T3産生腸内環境 → 甲状腺抑制
腸に炎症が起きると、LPS(内毒素)が血中に漏れ出し、肝臓のD1デヨージナーゼを直接抑制します。T4→T3変換が落ち、甲状腺機能が低下。さらに腸内細菌が産むβ-グルクロニダーゼは甲状腺ホルモンの腸肝循環に関わっており、腸内環境の乱れはこの循環も破綻させます。
▸ LPS → NF-κB → D1抑制 → T3低下肝グリコーゲン → 甲状腺抑制
肝臓はT4→T3変換の主要臓器です。肝グリコーゲン(糖の貯蔵)が枯渇すると低インスリン状態となり、D1/D2デヨージナーゼが抑制されます。体は「省エネモード」に入り、活性型T3ではなく不活性型のリバースT3(rT3)を優先的に作るようになります。
▸ 糖貯蔵枯渇 → インスリン低下 → rT3優位甲状腺 ⟷ 自律神経
甲状腺機能が低下すると素早いエネルギーが賄えなくなり、体はアドレナリンで代償します。結果として交感神経が過剰に優位になり、不眠・動悸・不安といった自律神経症状が現れます。また、消化器がしっかり動いていないと、消化管を通じた自律神経調整作用も働きません。
▸ T3不足 → アドレナリン代償 → 交感神経優位さらに甲状腺機能に影響を与える因子
自律神経の不調は「結果」です。その奥には、消化器・甲状腺・肝臓・腸が複雑に絡み合う「消化器-甲状腺軸」という連鎖が隠れています。当院が「お腹」から診る理由は、ここにあります。
Energy & Health
体のエネルギーが
すべての土台になる
あなたの体の37兆個の細胞は、ひとつひとつが小さな「発電所」を持っています。 この発電所(ミトコンドリア)が効率よく働くことが、健康の基盤です。
エネルギーが十分な体
- 朝すっきり目覚める
- 体温が安定している
- ストレスからの回復が早い
- 自律神経のバランスが安定
- 消化がスムーズ
エネルギーが不足した体
- 朝から疲れている
- 冷えやすい・体温が低い
- 些細なことで消耗する
- 交感神経が常に緊張
- 胃腸の調子が安定しない
エネルギー不足の体は、少ないエネルギーで生き延びるために常に「非常事態モード」に入ります。これがストレスホルモンの増加を招き、さらにエネルギー産生を妨げる——という悪循環です。
この悪循環から抜け出すためには、「自律神経を直接なんとかする」のではなく、「エネルギーを作れる体に戻す」ことが大切だと、当院は考えています。
Food & Metabolism
食べるものが
自律神経をつくる
エネルギー産生の効率は、食べるものの質に大きく左右されます。 特に重要なのが脂肪の質です。
加工された植物油脂
サラダ油、マーガリンなどに多く含まれる多価不飽和脂肪酸は、体内で酸化しやすく、甲状腺の働きやエネルギー産生に影響を与える可能性が指摘されています。
現代の食生活では、知らないうちに大量に摂取していることが多い油です。
質の良い脂肪と十分な糖質
バター、ココナッツオイルなどの飽和脂肪酸は、体内で安定しやすく、エネルギー産生を妨げにくいとされています。また、適切な糖質の摂取は、ストレスホルモンの過剰な分泌を防ぐ助けになります。
当院では施術と併せて、お一人おひとりに合った食事のアドバイスも行っています。
もちろん、食事だけですべてが解決するわけではありません。 しかし、施術の効果を持続させ、体が本来の力を取り戻すためには、「何を食べるか」は無視できない要素です。
East Meets West
東洋医学が
2000年前から知っていたこと
東洋医学には「脾胃(ひい)は後天の本」という言葉があります。消化器こそが、生まれた後の生命力の源という意味です。
2000年以上前から、東洋医学は「お腹を整えることが健康の基本」と伝えてきました。
東洋医学の知恵
- 脾胃(ひい)
消化・吸収・栄養の配分 - 気血(きけつ)
全身のエネルギーと栄養 - 経絡(けいらく)
体をつなぐネットワーク
現代の視点
- 消化器系
腸内環境・栄養吸収 - 代謝
エネルギー産生・甲状腺機能 - 自律神経
全身の調整システム
当院のアプローチは、この東洋医学の伝統的な知恵と、現代の代謝医学の知見を重ね合わせたものです。 どちらか一方ではなく、両方の視点から、あなたの体に何が起きているのかを立体的に理解することを大切にしています。
Why Acupuncture Works
なぜ、鍼灸が
この連鎖を断てるのか
鍼灸には、この「お腹 → 甲状腺 → エネルギー → 自律神経」の連鎖に対して、複数のポイントから働きかける力があります。
副交感神経の活性化
鍼の刺激は、過剰に緊張した交感神経を鎮め、副交感神経の働きを高めます。これにより、体が「回復モード」に切り替わりやすくなります。
炎症の抑制
鍼灸には炎症を抑える働きがあることが研究で示されています。腸の炎症を鎮めることで、甲状腺への悪影響を軽減するサポートになります。
消化機能の改善
東洋医学の「脾胃を整える」経穴(ツボ)への施術は、消化・吸収の効率を高め、栄養が体の隅々まで届くことをサポートします。
全身の血流改善
鍼灸による血流改善は、甲状腺を含む内分泌系の働きを底上げし、エネルギー産生の効率を高めることにつながります。
当院では、これらの作用を引き出すために、脈診・舌診による状態把握を行い、あなたの体の今の状態に合わせた経絡治療を行います。
さらに、施術だけでなく栄養面からのアドバイスも組み合わせることで、施術と日常生活の両面から体の変化をサポートします。
当院が考える回復のプロセス
STEP 1
お腹の環境を整える
鍼灸施術で消化器系の働きを高め、食事の見直しで腸内環境をサポートする
STEP 2
甲状腺・代謝の働きをサポートする
炎症を鎮め、体のエネルギー産生が正常に戻ることを助ける
STEP 3
自律神経のバランスが自然と整う
根本が整えば、体が持つ本来の調整力が戻ってくる
もちろん、すべての方にこのパターンが当てはまるわけではありません。
大切なのは、あなたの体で「何が起きているのか」を一緒に探ることです。
「自分の体に何が起きているのか、知りたい」
そう思われた方は、ぜひ一度ご相談ください。
初診では約90分かけて、あなたの体の歴史を丁寧にたどります。
「なぜ」が見えたとき、回復への道筋も見えてきます。